2015年度当初予算案97兆~98兆円規模に 旧来の概算要求手法が癌?

 政府は22日、来年1月14日にも閣議決定する2015年度当初予算案について、一般会計歳出を97兆~98兆円規模とする方向で調整に入った。14年度当初予算(95兆8823億円)に続き過去最大を更新するが、社会保障関係費の自然増の圧縮などを通じ、概算要求(101兆6806億円)を下回る水準に抑制する。
 社会保障関係費は14年度当初予算で初めて30兆円を突破。15年度も高齢化に伴い、年金や医療・介護費などで8300億円の「自然増」が見込まれるが、介護報酬の9年ぶりのマイナス改定を含め、可能な限り圧縮する。 

これ『一般会計97兆~98兆円で調整=社会保障「自然増」も圧縮―来年度予算』と題した時事通信 12月22日(月)18時33分の配信記事である。

 どうしてこうも建前論に終始するのだろうか。これは何の事無い、仲間に言いづらいがための苦肉の策なのである。言葉を言い換えれば、政治屋に丸投げする、いわゆる「大臣折衝」と言う策にである。
 予算ほど楽なものは無い筈である。但し、仲間内のしがらみさえなければと言う条件付きであるが。と言う事でもある。
 何故、オーストラリアが財政危機を脱したような方法をとれないのか。つまり国の歳出全体をいくらにすれば良いのかが解っているから、各省庁にあなたの省庁は今年度これこれの予算規模でお願いしますと言えば良いものを、変な身内のしがらみを考えると、言いづらくなり言えなくなってしまうから、前記のように今年度これでお願いしますと言えば済む事を、つまり言い訳を聞こうとするから、出来なく言えなくなってしまい、最終的に、官僚・役人はズルく構え政治屋の大臣に丸投げとなってしまう。だから予算で抑えようとした金額がどんどん膨れ上がってしまう、この繰り返しになってしまう。だから今日があるのである。要するに予算だけを言って各省庁に独立採算形式でやらせるのである。現在みたいな、8月までの積み上げ式の概算予算要求を止める事である。各省庁に概算予算要求等やらせたら当り前に膨大になるは必定である。こんなアホらしい事やるから予算が膨れ上がるのである。これ等旧来の習性的なお役所的出先に花を持たせるやり方に過ぎないからである。そんな事する時期は過ぎたのである。今は正に予算を圧縮しなければやっていけなくなってしまったのである。それを政権党自民党自身が自覚し、やらなければならないのを、やらず言わば怠慢そのものと言って良いのである。だって不況になって、我々国民はそれに合わせるためどうしてる? やってる事は、まず支出の旦那の小遣いから手を付け、支出を減らすのではないのか。規模は違ってもやる事は同じである。どうして国は出来ないのか。それは何の事無い我々の金であって、少なくとも予算を組む当事者省庁自身の自分の金でないからである。要するに身銭を切る必要のない他人の金だからである。この意識さえ実行出来れば全てが上手く行くのである。