弁護士の真似をして思う今時の若者

 のっけからとんでもない事である。
 私は不動産屋である。当然に宅地建物取引主任者でもある。私らのような田舎では、都会と違い、いろんな事のトラブルが多い。が、それを解決する専門家、いわゆる弁護士の数が極端に少ないのが現実である。都会でもそうだが、その専門家に助言を頼めば、少なくともタダでは出来ない。が金も無いヤツはどうする?、そこで田舎では私らのようなしったかぶりの人間が重宝なのである。私らは当然に弁護士資格持ってないから無償は当り前である。でも普通の素人よりは、民法をかじっているから、夫婦間での離婚や家系の相続、それに係る税金等それなりに解るのである。だからこそ私等、おせっかいやきの性格が災いし(笑い)知り合いやその繋がりで結構需要(大笑い)が絶えなく、ある意味忙しいのである。だから本業よりむしろそちらの方が忙しいのが本音だとも言える。その私の性格がそれなりに、商売に良い影響をもたらしているのも事実である。何故なら私は不動産屋でありながら、一切広告やチラシの類、殆ど出した事無い代わりに、これらの金もとらないでお世話した方々が、お客さんを連れて来てくれるからである。そう言うと、私の同業者の面々はあなたはいいなと皆同じ事言うが、実際と違いこれはかなり辛いのが現実である。何故なら常に新しい法律が出るし、特に税法等毎年かなり変わるからである。それを常にアンテナを広げて注視しなければならない事を考えれば、とてもペイは出来ないからである。しかし、それによって、他人より真剣なる情報に基づいた自分の主張なりを養えるメリットがある、だからこその、このブログもあると自負してる事も事実である。本当に気の抜けない毎日ではあるのだ。でもそれが好きだからやってられるのだとも思っている。
 先日あるご夫婦の方から相談を受けた。その方は卸売りの商売をやってる、家族企業のご夫婦だった。話を聞けば、そこの跡取りの息子さんの嫁さんが何も言わず、保育園児を頭に二人の子供をお願いしますと書き残し、実家に帰ってしまったそうで、どうしたらと言う事だった。良く話を聞けば、その嫁さん、少し怠け者で、朝も7時くらいにならないと起きて来なく、掃除もろくにやらなく、家業がチョット暇になれば、すぐ自室に入り寝てるそうなのである。一緒になったきっかけは、今流行りの、出来ちゃった結婚と言うやつだった。当然に姑さんたち、面白う筈がなかったのであろう、いつまでもその気持ちが取れなかったと思うが、姑さんも、自分の嫁時代の事を想いかなり庇って来たのに、黙って出られたために裏切られた気持ちで、どうにもならないとの事だったから、当然に復縁の話は考えられなかったから、離婚のための二人の子供の親権問題と、慰謝料の金で解決するしかないのであった。そんな事より私はいろんな話を聞いてみれば、もちろんこのご夫婦の問題ばかりで無く、姑のいる家庭に嫁に入る今時の娘さんたちの、何て我儘でだらしなく、我慢する気持ちの薄い現代っ子の酷さに唖然とするばかりである。丁度、公の交通機関の中で、その若者たちの子供たちが、悪ふざけで乗客に迷惑をかける時にその親が、やめなさいと子供を叱る事をしない世代の若者を見る思いがしたのである。子供が悪い事をしたと言う事が、その親には悪い事と映っていない。つまり悪い事とその若い親が自覚しないからである。今の世を見る気がした。政治に例えればそう言う世代が今の政治を司る中枢にいると言う事でもあるのである。知らない人間、解らない人間に諭しても、何で、何よそれ、と言われるのがオチである。だからこそ今それでは如何と言っても、解ってもらえる世代が居ない今の政治が我々高齢者とはとてつも無く乖離してるのは、そのためと考えれば、気が楽なのかも知れない。でも寂しい限りである。