PL学園高野球部が廃部の危機に陥っていることが判明した11日、関係者やOBにも衝撃が走った。元監督で甲子園通算58勝の中村順司名商大野球部監督(68)は「何でだろう」と母校の窮状が信じられない様子。広島、ヤクルトで活躍した小早川毅彦氏(52)、大洋でプレーした野村弘樹氏(45)の両サンケイスポーツ専属評論家は存続を強く訴えた。
高校球界屈指の名門が来年度に入学する野球部員の受け入れを停止するという衝撃のニュースは関係者やOBたちを驚かせ、悲しませた。
「非常に驚いています。チームに迷惑がかかるかもしれないので、あまりコメントはできないが、ただただビックリしています。母校であり、多くの教え子もいる。何でだろうな、という気持ちです」
春夏合わせて16回甲子園に出場し、優勝6回、史上2位の通算58勝(10敗)を挙げた名将、中村氏は言葉を失った。パ・リーグのクライマックスシリーズの解説、評論で京セラドームを訪れていたサンケイスポーツ評論家コンビもショックを隠せない。
2年春(1978年)ベスト8、3年春(79年)ベスト4で、当時屈指のスラッガーと騒がれた小早川氏(80年卒)は「現役の選手たちは(監督不在の)厳しい環境の中でも頑張っていたので残念だし、非常に寂しい。技術面だけの指導者だったら、監督候補はいるのでしょうが、PL教団が示す全部の条件を満たす人材となると難しい。廃部の危機というのは驚きだし、そうならない道を模索してほしい」と熱望した。
「現役生にとっても、後輩が入ってこないのは寂しいことだと思う。PLの教えは厳しい信仰ではなく、卒業後の人生で励みになった。例えば選手がよく胸を押さえるが、“抑えさせていただいた”“打たせていただいた”と感謝の念を持ちなさい、という教えだった。他の選択肢はないか、もう少し考えるべきだと思う」
PLを愛し、PLを支え、PLのために戦ったOBたちの声を、学校関係者はどう聞くのか? 同校が再来年度以降に野球部員の受け入れを再開するかは未定。監督を兼任する正井一真校長(67)らはこの日、取材に対応しなかった。
最近の高校野球熱異常としか言えなかった。ガチンコが故に賭博のかっこうの良いエサとなり、はたまた空前のアメリカンドリームである。たかが野球だけの20代の若者に何百億ものカネである。我々常人には計り知れない。従業員10人前後の中小企業でも年間売上2億円弱と言う時にである。とてもじゃないが理解を超えていると言うのが正直な気持ちである。
また今回の記事に限って言えば、私は至極当然の結果と思う。例えば創価学会の学校では当然に信者でなければ入れないのは当然である。このPL学園高校は今度より、信者に限定したらしいのは当然である。でないと全国の野球少年が甲子園に出そうな、弱小高校を探し、野球留学する現状に警笛を発した一例ではと思う。本来の高校生に、チームワークの重要さを説くに良い最良のスポーツが、甲子園と言う日本最大の異様なドラマを生む商売の一種の道具とみられた事である。このPL学園高校の問題が今後の高校野球に良い方向付けを与えたと私は評価をしたい。