内閣改造 結局旧来手法の「派閥均衡」型政治であり抜け切れないだろう

 9月3日の内閣改造自民党役員人事で、安倍晋三首相は派閥推薦を認めない方針だが、:各派に不満が残らないよう、結果的に「派閥均衡」型の配置に落ち着くとの見方が多い。来年9月の党総裁選での再選に向け、支持獲得へ布石を打つ必要があるからだ。首相の出身派閥でありながら、第2次政権発足時に人事の希望が通らなかった町村派は、あおりを受けかねないと危機感を強める。
 「閣僚、党幹部は首相が決める。わが派の人数が多いとか、少ないとか、つまらないことは言わない」。党内最大派閥を率いる町村信孝元外相は31日、神奈川県で開いた派閥研修会後の記者会見で、首相への人事一任を強調した。だが発言とは裏腹に、同派幹部は「今回も他派閥の重用が目立ちそうだ」と気をもむ。
 第2派閥の額賀派からは小渕優子少子化担当相の登用や竹下亘党組織運動本部長、脇雅史参院幹事長の入閣が浮上。いずれも派閥会長である岸田文雄外相、麻生太郎副総理兼財務相は留任の方向だ。二階派のほか小派閥の石原、大島両派からの入閣も検討される。
 首相は派閥の推薦や順送り人事を受け付けない構えだが、水面下では派閥幹部の推薦を聞く姿勢を見せるなど、バランスを考慮する節もある。派閥横断の支持を取り付け、総裁再選を盤石にしたい思惑があるようだ。
 一方、92人が所属する町村派は、閣僚と党四役の計22人のうち「5人は当然」 (幹部)と期待する。石破茂幹事長や高市早苗政調会長ら無派閥の入閣有力候補もいる上、6派閥から1~数人ずつ起用すれば、5人を送り込むのは容易でない。
 町村派の閣僚は現在3人だけ。党四役には1人も入っていない。しかも。下村博文文部科学相稲田朋美行政改革担当相ら、首相に近い議員の抜てきが目立つ。2012年総裁選に首相と町村氏がともに出馬し、派内が分裂した経緯から「首相寄りでなければ冷遇される」 (中堅)との声もある。
 町村氏ら幹部は同派砿ら1人を党要職に、当選回数が多いのに個僚経験がない「入閣待機組」10人程度のうち、4人の入閣を首相に求める方針だ。だが同派幹部は「出身派閥に配慮してほしいが、首相は各派のバランスを考えるだろう」と悲観的だ。

これ『推薦順送り認めぬ首相、総裁選へ布石 「派閥均衡」か』と題した9月1日の共同通信の記事である。

 政権交代してもやはり政治は逆戻りだ。もしかすれば日本の風土は人間の付き合いが全てに見える。
 例えが悪いが今夏の高校野球甲子園で、終盤大差がついている敗者の学校で、代打が結構多用された。大概補欠の3年生である。二度と無い甲子園であろう。一生の記念の思い出になる事だろうと、監督は考え、出れなかった3年生を送り出している学校結構あったと記憶している。小差の場合は逆転の可能性もあるから行えないが、敗戦が確実視されてくると、どこの監督もやってるみたいだ。全く持って不思議だが、政治も同じと見た。「まさか一生の思い出に」(笑い)として大臣にと言う訳では無いと思うが、政治の先生方の10中8,9はそのように考えて、在りし日の大臣の姿を、応接室に額入りさせている先生方多い。こう言う先生方こそ実力では無理で、当選回数で大臣をやれる唯一の方々である。こう言う先生方を派閥の推薦と言う事で入れれば自分の首を絞める事になるから、慎重なのだろう。しかし、昔も今も支持してもらって居てむげに断れない。だからこそ頭が悩むのであろう。他人事ながら同情したい。実力ややり手と言う事だけでは選任出来なく、やはり付き合いが多分を占めるのだろう。その気持ちなかったらやはり人間ではなくなってしまうのだろう。例え国事が大事でもである。解からない訳では無い。恐らく菅官房を中心として、表向き派閥推薦の人員の中から適材の見極めに寝る間も惜しんで没頭してる事だろう。アンチ自民であるが、それに代わり得る政党が無い現在、静観するしかない。非常に残念であるが仕方がない。