大飯原発運転再開禁止の判決を出した福井地裁の樋口英明裁判長久し振りに人間らしい人間を見た思いがする

関西電力大飯原子力発電所の3号機と4号機の安全性をめぐる裁判で、福井地裁は5月21日、運転再開をしないように命じる判決を言い渡した。これを受け、弁護士やジャーナリストらが運営するニュースサイト「NPJ」では、判決要旨の全文が公開された
その判決要旨を読んだ人たちから、ツイッターにさまざまコメントが投稿された。「額に入れて貼りたい」「気合いが入っている」など判決文を高く評価する意見が数多く書き込まれた一方で、「判決文とは思えない感情的な文章」と批判する声もあった。
●「人の命の大切さが表現されている」
 判決要旨を公開した理由について、NPJ編集長の中川亮弁護士は「格調高く、文学的な表現で、とてもいいことを言っている。ぜひ多くの人に読んでほしいとの思いで全文を公開した」と話す。
 特に、中川弁護士が注目したのは、原発停止が長期化することによって国富が流出するという懸念に対して、福井地裁が、
 「豊かな国土と国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことが出来なくなることが国富の喪失と考える」
と述べている点だ。中川弁護士は「人の命の大切さが表現されている」と評価する。
●「技術的な問題について理解していない」
この判決要旨に対する反響は、ネットで拡散している。ソーシャルメディアツイッターには、数多くの意見が書き込まれた。
 「なんて格調高い! あとでプリントアウトして読みなおすわ~。額に入れて貼っておくわ~(o;ω;o) 」
 「判決文を一度は読んでみるといいと思う。原発の賛成・反対を別にして冷静に判断している。何が大事なのか?経済それとも未来永劫の生活の営み?」
 「脱原発派をヒステリックだと批判してた推進派にこそ読んで欲しいよね」
 「寝る前にもう一度今日の福井地裁の判決文を読み直す。気合入った判決文だ」
 「すばらしい判決でした。『法』というもののうつくしい部分が現れた印象です」
と、福井地裁の判決を高く評価するコメントが多いようだ。
その一方で、
 「判決要旨見つけたけど、やっぱよく分からんかった。特に、全電源喪失の可能性に関する判断根拠。これ、略されてるのかな?あと、国富喪失の件。お前はギリシャ危機を見てなかったのかと。財政破綻→市場クラッシュのコンボをなめたらあかん。」
 「ちょっと踏み込みすぎに見えますね」
 「判決文とはとても思えない感情的な内容で、裁判官の心理が社会的にバランスのとれたものであったとはとてもいえない。また技術的な問題について理解していない、と思われる部分も散見される。」
と踏み込んだ内容を批判するコメントもあった。
※福井地裁の樋口英明裁判長が読み上げた判決文
被告(注・関西電力)は本件原発の稼働が電力供給の安定性、コストの低減につながると主張するが、当裁判所は、極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題等を並べて論じるような議論に加わったり、その議論の当否を判断すること自体、法的に許されないことだと考えている。このコストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている。

これある新聞の記事である。

 私は決して原発否定論者ではないが、今回の判決文には「マイッタ」と言う事以外なかった本当にしびれる判決文だった。
 普段より脱原発論者の意見や演説文を聞いていて嫌な気分になってたのを、特に都知事選に出た細川さんはまだしも、小泉さんの演説を聞いていて正直私は今だから言えるが酷い嫌悪感を持っていたと言うのが本当の気持である。そこに来てこの福井地裁の大飯原発運転再開禁止の判決である。しかもその判決文を読んだ樋口英明裁判長、久しぶりの気骨者を見た思いである。私はこの裁判長に、国会に出て来てもらって、安倍総理に面と向かって、「あなたは今考えてる集団的自衛権の行使云々をどうしても国会で通したいようだが、そんな事より早く国民のために、やらなければならない事をやれ!」と怒鳴ってもらいたい心境に駆られている。