洲本港近くに建てた救急センター、考え出した人落ち着いて寝れない?

 兵庫県洲本市の洲本港近くに昨年5月、淡路島の災害拠点病院として開院した「兵庫県立淡路医療センター」が、南海トラフ巨大地震津波が来た場合に“陸の孤島”となり、救急対応できない可能性が指摘されている。津波浸水防止壁などハード対策はしているが、周辺地域が浸水すれば患者の搬送や医師の参集などに支障が出る恐れがある。だが、淡路島全域の災害体制づくりを担う県などは、孤立化を想定したマニュアルを整備していない。(長尾亮太)
 災害拠点病院は、緊急事態に24時間体制で対応し、重症患者の受け入れ・搬出、災害派遣医療チーム(DMAT)の受け入れ・派遣の機能などを備える。複数の市町にまたがる「2次医療圏」ごとに原則一つ指定される。
 同センターは、内陸部にあった旧県立淡路病院の老朽化に伴い新築した8階建て。洲本市街地に近い利便性などから2008年度に現在地を選んだ。
 着工直後に東日本大震災が起きたため、設計を一部変更。建物内部が浸水しないよう高さ1・4メートルの津波浸水防止壁で囲った。建物は免震構造にし、電源設備は3階に設置。地盤は液状化に備えて水分を抜いた。
 県が昨年12月公表した南海トラフ巨大地震津波浸水想定によると、洲本市の最大津波高は最悪ケースで5・3メートル。第1波の到着は約45分後とする。
 同センターの浸水は0・3メートル未満だが、周辺は広い範囲が2メートル未満浸水する可能性があり、患者搬送や医療スタッフの集結に影響する恐れがある。
 県洲本健康福祉事務所(洲本市)は、津波などを想定した「地域災害救急医療マニュアル」を3月末に更新した。ただ内容は関係機関の情報共有による即応力向上などが主眼で、センター周辺が浸水する事態には触れていない。同事務所は「浸水した場合、災害拠点病院の機能を地域内でどう確保するか、検討したい」とする。

これ「津波襲来時は陸の孤島? 拠点病院・淡路医療センター」と題した神戸新聞5月15日07:10の報道記事である。

 私は海のそばに住んだ事のない山男(?)だが海のそばに長年住んでいる友人たちの話を聞けば、100人中100人までもが、もし地震が来たら山に向かって逃げろと言い聞かせられて来たそうだ。そのセオリーからすれば、いくら阪神淡路大震災時に津波の被害なかったといえども、このセンターの立地を見れば、何と河口に建てている。しかもアクセス主要道路にはその川に掛かってる橋を渡らなくてはならない。こんなリスク普通選ばない。そして少なくとも港湾や、都市計画を無視したようなこの立地、私は関係者ではないが、酷過ぎる。酷い役人たちだ。この記事読んで、これを考え出した本人、一生寝れないのではと思って同情以上の感を抱いた。何故なら私も経験者だからだ。だが私の場合は、その建物はその病院にしたら余りに小っちゃく、考えられない位規模小さい、しおまけに自分の持ち物であるからだ。以前このブログでも紹介した事があるが、利殖と思い考えたアパートだ。アパート本体そのものはそうでは無いが、問題はその部屋にくっつけて貸す屋根付き車庫である。
 私は建築屋でしかも建設会社を経営してるから自ずと自社施工となるは当たり前である。ある日本体工事が終わり、車庫の工程に入ってきたら全体工事の僅かだったが100万円足りないと来た。はてどうしよう。発注は私個人だから足りない分銀行から借りれば済む話だが、目算が狂ったメンツが私にはあった。さて一工夫しようと考えたのが、手抜きである。自分が発注者で自社が請負業者である。普通考えるのが当たり前にやって最後原価が掛り増しになったとすればとも思ったが、常々社員に公私混同は許さないと言ってた手前上それは絶対出来ない相談である。そこで私が考えたのが前記の手抜きである。じゃあどこを抜くかとなった場合、やはり技術者である、抜くとこがどうしても無いのである。よーし、と言って抜いてしまったのが最後まで頭を悩ませる事になる基礎部であった。基礎と言えばそれこそ礎である。後で思えばバカな事したもんだと今でも悔やまれるのである。つまりどうしたかと言えば布基礎を独立基礎にして、コンクリートのボリュームを半分以下にした。構造計算上普通やらない事であるが背に腹は代えられなかったのである。私のところは多雪地域であり、建築確認申請においては雪荷重3.0mとして計算しなければならないのである。当然に私のとった工法は、厳寒期多雪時にもし、M8.0級の地震に見舞わられたら、一発で倒壊してしまう危険性が大であった。しかし、建てて以来厳寒期に地震に遭っていないが、毎年多雪期になれば心配で寝て等いられないのである。これが一生続くのである。だからこの素晴らしい病院考え出した人、例え県や市や市民それに議会が同意したとしても、道義的頭痛が一生取れないだろうと同情するし、大変だろうと解釈する。私は今もしその余裕が出ればその車庫の部分だけだから建て替えしようと思っている。あの苦しい頭痛から解放されるために。(笑っていられないが大笑い)
 私のは大した金額でないが、この「救急医療センター」は公共物なので当然に税金で建てた代物だ。しかも100億前後ではとは思うが、その関係者で責任を問える金額でもない。でもこれ役人だから出来るのである。本当に役人とは良い職場である。(大笑い)
 しかし、これだけの金額の箱物、役人は仕事とは言え、責任の度合いは本当に薄い。我々民間にこんなに責任の度合い薄い商売は他に無い!
 
参考までにそのセンターの地図らしきもの別図にて紹介す。
 
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