永田町の異端児 自民党石破幹事長

 与党内で、自民党の石破幹事長に不満が募り始めている。
 
 夏の参院選の候補者調整が遅れている上、唐突な発言で公明党からひんしゅくを買う場面も続いているためだ。有権者の人気は依然高いものの、手腕を疑問視する声も出ている。
 
 石破氏は16日、野田総務会長ら党幹部とともに、東日本大震災の復興を支援する「屋台村」を党本部で開いた。シェフ姿の石破氏は、福島県産のコメや野菜を使った手製の手羽先カレーを党支持者に振る舞い、用意された150食は他のメニューより一足早く“完売”。写真撮影でもひっぱりだこで、人気の健在ぶりを印象づけた。
 
 石破氏は、その後に開かれた党全国幹事長会議で「参院議員の任期満了まであと134日だ。あっという間に100を切る。もうカウントダウンの段階だ」と述べ、夏の参院選へ引き締めを図った。
 
 しかし、幹事長の職責でもある参院選の候補者調整は4道府県が未定で、石破氏自身が設定した「17日の自民党大会までに全て決定」との目標は達成できなかった。参院選後をにらんだ野党との連携も、首相に近い菅官房長官日本維新の会の松井幹事長と会談を重ねるなど「首相官邸主導」となっている。首相周辺は「石破さんが調整しないので、官邸でやらないといけない」と不満を漏らす。
 
 公明党との摩擦も生じている。
 
 石破氏は、国会議員の定数削減を含む衆院選挙制度改革を巡り、水面下で与党案を調整している最中の今月初めに、テレビ番組で「3月半ばくらいまでにやらないといけない」と踏み込んだ。公明党からは「聞いていない」と反発を受け、謝罪に追われた。石破氏が選挙制度改革の与党案で「公明党に配慮すべきだ」と繰り返していることに対しても、公明党幹部は「あまり強調されると我々がわがままを言っているように見える」とこぼす。
 

読売の報道だ。
 

 永田町に「3人寄れば派閥が出来る」と言う言葉がある。
 これは何も政界の言葉に限らず、人間の付き合いには必ずある事である。だから派閥は無くそうと思ってもそう簡単に出来る事では無い。かっての民主党には、自民党的に派閥と呼ばれたくないために、グループ呼ばわりされてはいたが、何の事無い、実態は派閥そのものである。ところが総裁一歩手前まで行った石破さんにしてみれば、派閥解消が唯一改革の御旗と感じたのだろうが、実態かけ離れた理想論と、あのネチネチとした理屈のもの言い、嫌われる事請け合いである。「人間付き合いの中で生まれる連帯感」これに勝るもの無し。これを地で行ったのが安倍さんだった。負けるの当然である。私はあの時からこの石破さん、何か加藤紘一に似てると思った。あの「加藤の乱」のあの加藤紘一である。森さんとの闘いで、デジタル人間のあの加藤紘一がネットの支持を国民の支持と勘違いした事をである。ちゃくちゃくと地方回りをして支持を広げ、最後の最後で、人間の付き合いに負けてしまったのである。比べて不味いかも知れないが、何かあの小沢一郎に似ているところがあるのかと私は思った。どっちから見てもチョッと違う異端児ではある。