被災庁舎 手つかずなのに各省庁の出先庁舎改修費----官や政治のずる賢さ

 東日本大震災の被災地の復興・復旧とは関係のない使われ方をしている復興予算。震災で大きな被害を受け、本庁舎の建て替えが必要な自治体が13市町もあり、いまだに着工にいたっていないにもかかわらず、復興予算で中央官庁とその出先機関の耐震改修などが行われていることがわかりました。「順序が逆ではないか」の指摘があります。
 これは、国土交通省が「全国防災」などの名目で、すすめているもの。政府の「復興の基本方針」(昨年7月決定)で、「震災を教訓として、緊急に実施する必要性が高く、即効性のある防災、減災のための施策」には予算が認められるため、可能になっています。
 国交省の資料によると、2012年度予算で官庁営繕費として19カ所、計35億5200万円が計上されています。
 このうち、津波浸水被害にあった宮城県石巻市石巻港湾合同庁舎は、復旧・建て替え(4億5000万円)など必要性が高いものもあります。しかし、そのほかは、ほとんどが被災地から離れたところで「耐震改修」「津波対策」と、“復興”に「便乗」したものです。
 なかでも、東京・霞が関内閣府内閣法制局国税庁などが入る中央合同庁舎第4号館は、14億1100万円をかけて耐震改修工事がすすんでいます。
 北は北海道・釧路市から南は沖縄・那覇市まで「港湾合同庁舎」の津波対策が目立ちます。
 国交省の担当者は、「災害時、(これらは)一時的な避難場所になる」などとしていますが、真に必要なものは復興特別会計予算ではなく、一般会計予算で計上すべきものです。政府は、「東日本大震災を教訓に」と合理化しますが、阪神・淡路大震災後、十数年後も耐震化を放置してきたことも問われています。
 日本共産党東日本大震災現地対策本部長の高橋ちづ子衆院議員の話 「復興公営住宅に入れるの?」「移転事業の区域からはずれ、支援がない」など、被災地では住まいの再建への道筋が見えません。「全国防災」を潜り込ませた第3次補正は昨年末。政府が、復興の各メニューを決めたのもこのときです。市町村の復興計画が遅れ、再建をあきらめた業者や、多額の借金を抱えて自力再建をした被災者も多いのです。被災者の実態からすれば、どんな理由であれ、復興予算の流用は認められません。
 
 
これしんぶん赤旗の記事だ。
 
 
 

 この国は腐ってるとしか言いようが無い。個人ならまだしも、官や政治は公人ではないか。官僚や役人は公僕であり、政治家はレッキとした国民の代議員である。国民の事を自分の事として考えるのはごく当たり前で当然の事なのである。それを被災庁舎 が手つかずなのに、緊急性も無い(あくまで被災庁舎 と比べての話)各省庁の出先庁舎の改修に震災復興予算を使うとはどう言う神経だ。もちろん彼らの理屈では、今後の地震に備え、住民への不便を考えて、と言うだろうし、もっともこの復興予算、防災にも使えるように官僚の知恵も入っており、そして何よりも復興予算にその改修費載せていて、国会も通っていると言うだろう。だからずるいのである。彼ら官僚・役人はどっちに転んでも良い様に明文化する事は天下逸品なのである。それを政治家が嗅ぎ付け無ければならない。それが出来ない程度の低い政治屋が多いと、このように後の祭りになってしまう。逆に解かってて指摘しないで、官僚・役人と取引してる輩・政治屋多いのもあきれてしまう。だから官に良い様にやられてしまうのである。一番の悪は台所を預かる財務官僚に、歳入の権限と知識はあっても、歳出の権限と知識を持たないからだと私は思っている。ここに手を付けなければ決して全て良くはならないと思っている。そこに手を入れる政治家がいない事が我が国の致命傷と言えるのでは無いのか。
 
 余談ですが、今後に始まる、消費増税もこのように直接社会福祉に使われない予算も多く、結論的には上げる必要の無かった消費税がどこへ行くのか今後記事に致したいと思っておりますのでご期待下さればありがたいと思っております。