困ってなくても生活保護受給の不思議さ

 「生活保護受給者 著名温泉行き尽くし、暇ならパチンコの人も」と題して次のような記事が女性セブン2012年5月31日号に出た
 
 
 不況の影響で生活保護受給者が急増し、不正受給も後を絶たないが、なかにはこんな例もあるという。
 東京都在住のBさん(52才)は30才になる長男と同居しているが、ふたりそろって生活保護を受けている。受給額はふたりで月20万円ほどだ。
「初めて生活保護を受けたのは5年ほど前。その時は体を壊して働けなくなり、長男もまだ大学院生で働いていませんでした。最初は体がよくなるまでの間だけお世話になろうと思っていたんですが、毎月派遣で働くのと大差ない金額がもらえるので、体がよくなった後も働くのが面倒臭くなってしまって…」(Bさん)
 長男は大学院を卒業したものの就職に失敗。派遣として働き始めたが、それを機に生活保護費は減額された。その時、長男が「こんなに減らされるなら、派遣はやめて生活保護費をもらったほうがよっぽど楽」といい出し、親子で生活保護を受けるようになったという。
 「長男はアルバイトをしていますが、日払いなので収入があっても記録を残さなければケースワーカーにはバレません。水道代の基本料や住宅の共益費は免除、公営住宅の家賃は2DKで8000円にしてもらっています。医療費は全額無料。粗大ゴミも無料で出せるので、友達の粗大ゴミをうちで出して、その分のお金をもらって小遣い稼ぎをしたりしています。だからいまは20万円がまるまる私と息子の小遣いのようなものですね」(Bさん)
 本来、生活保護を受けている人は、生活費の半年を超える貯金や、ぜいたく品の所持が許されない。車の所有も基本的にはNGだが、Bさんは病院に通うことを理由に車の所有を認められている。Bさん親子は閉所恐怖症や対人うつ症で神経科にかかっており、医師が「電車には乗れない」旨の診断書を書いてくれたからだ。
「ヒマな時はパチンコ。あと、毎月、息子と温泉旅行に出かけています。名目は湯治(笑い)。関東、東北界隈の著名な温泉は行き尽くしましたよ。生活保護を取り消されるとそんな余裕はなくなるので、絶対に死守したい」
 悪びれもせずそう話すBさん。そのお金が税金から支払われていることはまったく意識にないようだ。
 
と以上がその記事である。
 
 
この記事を読めば驚くしか無い。
 
 これでは働くのがバカらしくなってしまう。働かないで生活保護もらっていた方が多いとは、これ如何に。日本の国って本当に不思議な国である。
 
 これとは違うが、私がリハビリのために入院してた時に、同室に70歳くらいの学校の教師をして退職し、軽い脳梗塞の老人が居た。私とは話が合い、いろんな事を相談されてた。奥さんも教師を退職し、同じ病気に係り車椅子生活で、他の施設に入っているらしい。ある時私は相談を受けた。テレビと自動車を買いたいので相談に乗ってほしいと言う。話を聞けば、どちらも最近取り替えたばかりだが、気に入らないのでまた取り替えるのだと言う。私は相談されて、どちらもまだ新しいから我慢をしたらと、言ったら、どうしても取り替えると言って聞かない。何故だろうと詳しく聞くと、金が余ってしょうがないのだと言う。私は意味が良く解からず、もっと詳しく聞いたら、子供が居ないし、二人だけだと年金が多くて残してもしょうがないから金を使うと言うではないか。私は話を聞いててアホらしくなってしまった。教師をして退職して、今貰っている年金は、二人合計で月に50万円ほどだそうである。
 私など、一応中小と言えども会社の代表者として、それ以上の報酬を頂き、30年以上も厚生年金をかけながら、団塊の世代と言う事で、国の事情により、年金をカットされてこの元教師ご夫婦のの1人分さえも貰われないし、私より二つ位少ない後輩なんぞはみじめなもんである。
 このような事を見るに付け、私は何のために、お国の為に難儀して日本の戦後復興に間接的に助力したのか、憤りで一杯である。この国は狂っている。確かに戦後官僚や行政のご苦労は充分理解してるが、彼らの場合は、天下りと言うボーナスがもらえたからまだ良い、我々民間の団塊の世代は、そのボーナスである筈の年金までカットである。この落差は何なのだと言いたいし、詐欺にあったと同じようなものである。生きる気力さえ失われてしまう。こんの現実から逃避したいと思っている今日この頃である。