終戦記念日に思う

私たち戦後っ子は戦争を知らない。

もちろん戦後生まれだから当然と言えば当然である。毎年この時期になると戦争の悲惨さを改めて思い返される。今では戦争体験者が減ってしまい、戦時の貴重な体験話を聞くのが皆無になってしまった。私たち戦後っ子は、お盆を迎えれば必ずといって良い程父親から戦時の酷過ぎる生の体験話を聞くのが常だった。その父親たちの年齢に今自分たちがなってみると、戦争の悲惨さがだんだん遠ざかり、慢性化していって忘れ去られるのが怖くなって来る。

戦後の食えない貧しい時代を知らない我々戦後っ子はもちろんだが、その戦後っ子の我々が親から祖父母になった今、その時代の戦時に付帯した生活状況を子や孫に継承する事が大事だと思う。がしかし、戦後急激に復興して世界の経済大国になった我が日本国の今の若者に、果たして戦時の状況が理解できるのだろうか? いや理解させるのが戦後っ子の我々の努めなのかも知れない。