民主党16人の離脱、呆れる小沢派の造反と批判した田原総一郎、貴方の方がおかしい?

  3月4日増大号の「週刊朝日連載そこが聞きたい!ギロン堂」でかの田原総一郎さんが「呆れる小沢派の造反劇。菅首相も進退を賭けよ」と題して批判していたので、まず、それを紹介したい。
 
 『2月17日、小沢一郎民主党代表に近い衆院議員16人が、岡田克也幹事長あてに「民主党・無所属クラブ」(307人)からの会派離脱届を提出した。執行部は認めない方針だが、彼らは2011年度予算関連法案などの再可決で、造反する可能性も示唆した。
 私は、このニュースを聞いて、16人に激しい怒りを覚えた。比例出馬で1~2回当選の議員たちが、独自に考えてこのような行動に出たとは思えない。16人の背後には、小沢グループの思惑があり、彼らはそれに従って動いたのではないのか。
  背後にいるであろう議員たちにも怒る、というよりも呆れている。彼らは、国民を一体なんだと考えているのか。親分の小沢元代表が「党員資格停止」処分とされたので、菅首相への復讐を狙っているだけである。
  出来の悪い幼児がダダをこれているだけのことで、新聞やテレビもこのバカバカしい言動をなぜ大仰に報じるのか。もしもこの16人に小沢元代表が指示していたとすれば、党員資格停止どころか、国会議員の資格なしだ。
 だが、予算関連法案がねじれの参院で否決されて、衆院で再可決するときに16人が造反すれば、当然、関連法案は成立しない。菅首相政権運営は大打撃を受けることになる。
 もっとも、小沢元代表が強制起訴された時点から、こういうことになることは菅首相も岡田幹事長も予想できたはずである。
 菅首相が、関連法案の再可決に必要な318議席を確保するために、なんとか社民党衆院議員6人を取り込もうと懸命になっていたときから、私は、菅首相はなぜ展望なき迷走をしているのかと、理解に苦しんでいた。社民党民主党との連立から離脱したのは、鳩山由紀夫前首相が沖縄の普天間米軍基地を県外へ移設すると確約しておきながら、結局、 辺野古に舞い戻ったためである。
 県内移設の日米合意を継承している菅政権と連携すれば、社民党は崩壊してしまうおそれすらある。そんなことをするだろうか。それに、たとえ連携できても、小沢グループが数人造反すれば法案は成立しない。
 私は、民主党が組むべき相手は自民党しかいないと考えている。小沢グループが本当に造反すれば、仮に公明党と連携できても、意味がないからだ。民主党自民党と組んで、11年度予算だけでなく、消費税の増税、TPP参加など、当面の課題を片付ける。そして、国民の信を問うために衆院を解散すべきなのである。
 それを行うのが国民のためであり、この国のためでもあるはずだ。それでは自民党は、民主党がいかなる条件を示せば組むことを承諾するだろうか。
 自民党は現在、党を挙げて民主党に解散を要求している。解散を確約するのならば、予算を成立させることに協力するというわけだ。
 だが、菅内閣の支持率が10%台に低迷する現在、解散すれば確実に民主党は総選挙で敗れる。当然ながら、民主党議員の大部分が反対する筈である。
 民主党議員の大部分は、解散ではなく、菅首相が覚悟を決めて辞めることを望んでいる筈である。おそらくこの原稿が活字になる頃には、その声が党内の大きな流れになっているのではないか。予算を放棄するわけにはいかない菅首相、ここでどの道を選ぶおつもりか。』
と言うものである。
 
 私はテレビ朝日の「サンデープロジェクト」時代から、このうるさい落ち着きの無いしゃべりが嫌いだったからかも知れないが、ジャーナリストとしての彼を評価はしていない。
 そもそも彼のこの記事を読むと、ジャーナリストたる田原総一郎と言う男はこの程度の男かと思ってしまう。この記事は失礼だが支離滅裂である。彼本人はこの民主党を造反した16人を激しく糾弾していながら、民主党自民党の合併を望んでおられる。
 つまり「脱小沢」路線の強い継承という事になり、1昨年の政権交代の民意を否定していたという事になる。とすれば1昨年の政権交代が何故起きたのかと言う原点を、理解してないのではという事にもなる。
 しからば、政権交代は何故起きたのか、私は一言で言えば、自民党政権への失望と民主党政権への期待があったという事だろうと思う。では何故か、それは言うまでも無く長年の行政の無駄使いと隠ぺい体質に、国民の我慢の尾も切れたと言う事ではないのか。そうなれば簡単に言えば、55年体制自民党への不信という事になり、それが今何故民主党自民党の合併になるのか。私はただ単なる国の予算が国民の担保とは思わない。私は一時的国家予算は暫定でもかまわないとさえ思っているから、よけい田原総一郎の考えはおかしいと思っている。