リハビリで初めて知った「歩く」と言う原理

 私は4年前の12月突然前触れ無く脳出血に見舞われ、歩行を奪われてしまい今日に至っております。それ以来復活すべく、病院の入退院を何度も繰り返しましたが、今もって生活歩行が出来ず残念でなりません。
 病後すぐに復活は容易と高を括ってたのも事実でした。それだけ甘かったのかもしれません。時は私に味方をしてくれませんでした。勿論私の勘違いもあった事は事実です。しかし、それぞれの病院ではハッキリと教えてくれなかった事も事実です。教えてくれなかったと言うより、私が真剣に理解しようとしなかったのかも知れません。今思うとそれが悔やまれてなりません。

 私は脳梗塞の方と違い麻痺はありません。が左手足に失調感が残りますので、普通のようにコントロールは効きません、チョッと弱いです。でも弱い左手で握る事、掴む事、絞る事は出来ます。普通より弱い程度です。握力は病気前の40の半分位の20弱です。問題は私の場合は小脳出血ですので運動神経がやられ、バランスも駄目で、丁度酒に酔っ払ってる状況と同じと考えれば解ってもらえます。ですから泥酔して千鳥足で歩くのと全く同じです。ですから当然まっすぐ歩けません。何とか歩くには歩くのですがまっすぐに歩くのが無理なのです。病気後すぐびリハビリをしましたが今日まで全く変わりません。
 
 私は歩きたいがため毎日朝のストレッチ体操を日課にし、毎日朝夕の500mの合計1,000mの自立歩行を欠かしませんが、進展はありません。
 ある日、これだけ歩く練習を1日も欠かさずやっても何故伸展が無いのか自分なりに考えてみました。そこで妻とも相談し、ゆっくり1人で歩いてみました。そしたら本当に冗談みたいにある事がパッと頭にひらめきました。ゆっくりと歩くと良く解るのです。特に階段をゆっくり上り下りすると解ります。「歩く」と言う事は、片足立ちの連続だという事です。片足立ちの連続を早くしたのが「歩く」と言う動作です。つまり片足立ちが出来なければ「歩く」と言う動作は難しいという事です。私はこの春の4月の半ばに退院して以来毎日前記したように1,000mの自立歩行をしてましたが、平均して5月には540mを1,040歩数、11分40秒位かかり、6月には540mを1,040歩数、11分03秒、7月には540mを1,040歩数、10分31秒、8月には540mを1,040歩数、10分10秒、9月には540mを1,040歩数、9分30秒とリハビリの効果が出てきて、この「歩く」動作に気付いた10月にはまだ1/3しか出来てない段階で急に540mを1,040歩数、9分0秒から8分台へと飛躍的に伸びました。

 この10月に何をしたかと言うと、弱い左足の強化に、左足立ちを毎日朝のストレッチ体操に50回繰り入れました。つまり、弱い左足1本で自分の体重を掛けた重さで膝の上げ下げを、50回やるのです。簡単に見えますが普通ならたいした事が無いのですが、歩けない弱い左足には正直酷でした。最初は5回もやればガクガク膝が泣き、自分の体重を掛けた重さを持ち上げれないのでしたが、根気良く続けた結果僅か10日くらいで、今では100回はいけます。こんな短期間にです。驚きましたというより嬉しさがこみ上げました。10月には540mを1,040歩数、9分フラットから悪くて9分30秒、良ければ8分20秒~30秒と言う時もございます。こんなにも早く効果が表れるとは本当に驚いておりますと共に、何故もっと前に気付かなかったのか、あるいは誰かが教えてくれなかったのか今本当に悔やまれてなりません。