民主党代表選実質小沢の勝利

 民主党代表選が昨日行われ即日開票の結果、菅首相の勝利に終わった。実際票の中身を検証すれば、これは実質小沢の勝利であると思われる。巷で言う「政治とカネ問題」を抱えて、つまり全てを敵に回してもここまで善戦しうる小沢一郎と言う男には、心底私は惚れぬきたい気持ちである。恐らく今後このような政治家はしばらく出ないだろうと思うと心から残念である同時に、国の損失でもあると思われる。
 この代表選を戦った当事者同士は共に戦い終わればノーサイドなんて言ってるが、実際それは不可能と思う。そんなに人間簡単にはいかないと思うが、今後に気持ちを切り替えれば、災いは切り抜けられるかと言う事だろう。しかし、私はこの戦いをつぶさに観察した結果今回ほど立候補者本人の資質が片隅に追いやられた選挙始めて見た。普通選挙と言うものは、立候補者を支持するためには、誰もが熱狂的に、熱心にこの人しかいないと思い支援するものだが、今回それは菅さんには無かった。開票場での開票結果の報告の瞬間の民主党議員の表情でそれを感じた。勝ったと言うに冷めた表情で見て取れた。拍手もまばら、こんな勝利の瞬間始めて見た。そりゃそうだろう勝った陣営では勝った菅さんを男にするとか命を賭しての気持ちなどこれっぽちも無く、首相交代消極支持者だったのだから。だからある意味においては小沢さんの勝利ではと思う次第である。我々サポーター以上に党民主党議員のほうが苦悩したのではと思っている。
 こうやって今菅さんの当選の挨拶等見ていると、私は時の権力へのベクトルは非情この上ない感傷に浸ってしまう。
 そもそも民主党は1996年鳩山由紀夫菅直人らと社民党の右派議員、ほか鳩山邦夫らが集い、「官僚依存の利権政治との決別」「地域主権社会の実現」を標榜して民主党を結党。両院合わせて57名が発起だった。その後2003年9月に、小沢一郎自由党と合併し現在に至った政党である。 最初の民主党立党時に約10億円単位の金を出したのは、かの言う鳩山兄弟である。その後に小沢自由党は持参金を持って来て合併したが、今もって1銭も出していないのが今の菅首相だけである。普通会社を設立する時に、人間でありせば発言権確保のため、出さなくてもいいよと言われても、少なくともいくらかは出資するそれが当り前ではないかと私は思う。思うに今回の代表戦で一番割り切れなかったのは鳩山前首相ではないかと思っている。そして鳩山弟も兄との不仲で民主党を離れたのはなくて当時菅さんとの色々なわだかまりでと聞いている。そんな事を勘案すれば、正に鳩山兄弟は母屋を取られたに等しいし、菅直人は、1銭も使わずにして宰相を射止めたのである。恐らくこの代表選菅首相再選を忌々しく思っているのは、鳩山兄弟では無いのかと勝手に私は今思っているところである。