首相と名護市長の会談詳細

 鳩山由紀夫首相と沖縄県名護市の稲嶺進市長との会談要旨は以下の通り。
 市長 名護市民は期待と不安、不信が交差する中で疑心暗鬼の日々を過ごしてきた。「すべて県外というのは難しい」と首相は言うが、辺野古を意味するなら到底受け入れられない。座り込みを続けて反対を貫き通したおじい、おばあたちにこれ以上つらい思いはさせたくない。
 首相 いつになるか分からないが、将来的にはグアム、テニアンへの完全な移転もあり得る。だが北東アジア情勢などをかんがみたとき、抑止力の観点から沖縄に負担をお願いせざるを得ない。あまり遠いところに移設地を求めることができない。辺野古の海を汚さない形での決着がないものかどうかを模索していくことが非常に重要だ。
 市長 こんなに小さな島に、これ以上の基地ができるというのは限度を超えている。ここに新しい基地をもってくるということになると、沖縄に対する一つの差別ではないか。沖縄県民は本当にこれ以上の基地の負担は認められない。
 首相 沖縄の方だけに負担をお願いすることが筋違いであるのは、よく理解している。極力、沖縄県民の負担を前政権の時の環境よりも軽減させていくことは不可欠だ。
 市長 いかなる施設であっても、また辺野古に戻ってくるということは絶対あってはならない。首相は、最後まで県外、国外を模索する、あるいはそのことを導き出すように、しっかりと努力をお願いしたい。
 首相 お気持ちはよく学ばせていただいた。